【長寿】100歳目前!母の元気の秘訣は森林のフィトンチッドと自然食、そして坂道

いろいろな森林の風景

人生100年時代

長寿時代になり人生100年と言われる昨今、私の母も100歳間近か、ただいま99歳。父が亡くなったあと、95歳まで田舎で一人暮らしを頑固に貫いてきた人です。

しかし周囲の者はかえって心配で、母のところへ行ったり来たりと大変でした。今は私の住んでいる町で、親戚の家族と一緒に暮らしていて、まだまだ元気にデイサービスや体操教室へと元気に通っています。

若い頃の母は小食で虚弱な感じの人でしたが歳を重ねるにつれ、どんどん元気になり、食事も美味しい美味しいと食べるようになりました。
兄妹が集まると母の長生きの秘訣は何だろう、という話題になります。

母を健康へ導いた暮らし

朝は小鳥のさえずりで目が覚め、戸を開けると気持ちのよい風が入り、家の周囲は山や畑が広がり、空気はきれい。常に森林浴状態でフィトンチッドが溢れているすばらしい生活環境であったこと。

春になると、わらびや、たけのこ、ふきのとう、と沢山の山菜に溢れ、秋には柿や栗と木の実がなり、野菜は無農薬。私が子供のころは、近所の川でとれたウナギや山で捕まえた猪の肉が近所からとどいたりと、今のように食品添加物など気にすることのない自然食の生活。

それに家の前から一般道路へ出るまでの坂道を90過ぎても上り下りしていた足。その往復はまさに第二の心臓といわれるふくらはぎを自然のうちに鍛えていた。ということになりました。

田舎の暮らしには自然に動かなければならない行動が多く、それが健康への道に繋がっていたのでしょうか。

まず緑の中のフィトンチッドとは

フィトンチッド

ロシア語でフィトン(植物)がチッド(殺す)という、ちょっとおっかないネーミングですが、これは樹木から発散する揮発性物質に殺菌作用があり、自身を病原菌や害虫から守るところから名付けられたようです。フィトンチッドは、すべての植物から放出されています。

フィトンチッドの効能

抗菌、除菌、消臭、殺菌、酸化防止、リラックス効果などがあります

フィトンチッドの効果

樹木の香りや、木の葉のゆれる音は血圧や脳の興奮を沈め緊張を和らげる効果があります。

また、魚料理や肉料理などに添えられるシソやハラン、松や南天の葉、それにハーブ類もただの飾りだけではなく、防腐効果や殺菌効果を利用した昔の人達の知恵だったと思います。

それに木のまな板や寿司屋の檜のカウンター、おひつなども抗菌や消臭効果を考えたものでしょう。他にも木で作った小物入れやたんすなども、それぞれ用途にあった木を選び作られています。

アトピー体質の子供が檜のフローリングで過ごし始めて1週間後、アトピーが改善した。という話もあります。木の家や内装にもフィトンチッドの効果はあるのです。

それでは近くに森林のない私達も家の中や周囲を森林浴状態にして、フィトンチッドを浴びましょう。

森林浴場を作ろう

窓辺に置かれた多肉植物の鉢植え

檜の家や檜のお風呂、いいですねー。でもそれは高価なので手が出ません。私たちができることをすればいいのです。家の中では檜のまな板や収納ボックス、カゴなど小物を利用し、また観葉植物を置いたり、家の周囲には木や花を植えたりしてミニ森林浴場を作りましょう。

私の家の中には観葉植物のサンスベリア(虎の尾)多肉植物が沢山置いてあり空気清浄効果を発揮してくれます。水やりは1週間に1度くらい、もしくは土がカラカラに乾いたらあげるくらいでよいので、とても手間のかからない植物です。
それにサンスベリア(虎の尾)は特に空気清浄効果が高いといわれています。

サンスベリア(虎の尾)の効果

サンスベリア(虎の尾)は空気清浄効果が高く、シックハウス症候群の原因になる有害物質ホルムアルデヒドアセトアルデヒドトルエンなどを吸着し分解したり、マイナスイオンを放出して空気を正常化する働きがあるといわれています。
新築の家には特に、各部屋に置くと良いと思います。

花言葉は【永久・不滅】で縁起の良い植物でもあります。
尖った葉は邪気を払い浄化する力があるといわれ、風水にもよく使われています。

また多肉植物は種類が沢山あり形も色もさまざまです。一つずつ揃えるのも楽しいし、それを自分のセンスで寄せ植えにしてみるのも面白いですよ。

そして家の周囲には好みの木や花を植え、マンションに住む人はベランダを利用して鉢植えの木や花を置き、プランターで野菜を作ったりすると、緑にもなり食べることもでき一石二鳥です。

次に母の心臓を強くした坂道の効果は・・・

ふくらはぎは第二の心臓

ふくらはぎはとても重要です。ふくらはぎは重力に逆らって下半身の血液を心臓に戻すポンプの働きをしていて、第二の心臓と呼ばれています。

地球上で長寿者の多い地域に共通していることは坂道が多いことだそうです。これで母が元気になった要因の一つが家の前の坂道だったことが証明されました。

適度な有酸素運動、足腰の強化、それに加え坂道を歩くと、自然にアキレス腱が伸びて足首も柔らかくなり、血流もよくなる。そして体の健康や脳の働きを良くすることにもつながるのです。

階段の利用

それでは私達も坂道を・・・といっても近くに坂道のある人は少ないでしょう。なので私は家の二階への階段を上り下りしています。マンションの階段、会社の階段、家の階段、自分の近くにある物を利用しましょう。

階段もない場合は、テレビを観ながらでもできる昇降運動用の踏み台や足踏み運動用の器具(ステッパー)などもあります。
私は檜の昇降運動用の踏み台が欲しいです。檜の香りを楽しみながら昇降運動ができれば健康効果倍増と思いませんか。誰か檜の踏み台、作って下さ~い。

階段の効果

階段を100段上ると約7000歩、距離にすると5~6㎞歩いたことになり、時間にすると1時間くらいの運動量だそうです。消費カロリーは10kcalくらい。

とあまり多くないようですが、軽いジョギング程度の運動になり有酸素運動となります。坂道と同じく足腰を強化し、筋肉が鍛えられ基礎代謝がアップして、ダイエット効果や冷え性の改善にもなります。

自分の環境の中で体力に合った運動をコツコツと行い、今から100歳を目指しましょう。大切なことは続けること。継続は力なりです。

元気で楽しい老後のために

母が父のところへ嫁ぎ、山や土地の管理を手伝い、広い庭の草引きや子育てと奮闘しながらの年月は、徐々に健康を取り戻す大切な時間だったのです。母はいつの間にか田舎の頼もしい奥さんになっていきました。
それはきれいな空気、自然の食材、坂道の往復と自然の力に他ならなかったのです。

現在の母は外では杖をついて歩きますが、家の中では何にも頼らず一人で歩きます。しかし最近、外に出て歩きたがらなくなった母を、少しでも歩かせることが周囲の者の課題となっていて、あの手この手で歩かせています。

たまに、自分でも動かないといけないと思うのか、我が家へ来ると私が使っているゆらころん(座椅子型のゆらゆら運動器具)に座りゆらゆらするのです。その姿がかわいくて皆で笑ってしまいます。ところが4~5回ゆらゆらするとすぐやめます。とても気まぐれです。周囲の者は母に笑わせてもらったり、振り回されたりの日々であります。

元気で楽しい老後にするために、緑の中を歩きましょう。人工的な物に溢れる世の中で、少しでも生活に自然を取り入れ、自然に触れ、自然を残していくことが、人々の健康と生活を守り続ける重要なカギになると思います。